キミキス*Kimikiss SS図書室
PS2ソフト「キミキス*Kimikiss」(©2006 ENTERBRAIN,inc.)のメインヒロイン・星乃結美をメインにした創作小説図書室です。

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二人で年越し -1年目-

あけましておめでとうございます。
本年もキミキス*Kimikiss SS図書室をよろしくお願い申し上げます。
早速新年のご挨拶を兼ねまして、年越し編を書かせていただきました。




公開は0時0分を目標にしてましたが、この時間…。
今年は遅筆を直したいです。
――――――――――――――――――――――


我が家では恒例になっている大晦日の大掃除。
毎年のように母さんや菜々にこき使われる、僕にとっては一番イヤなイベントだ。
特に菜々は僕を頼りっぱなし。
高いところならともかく、自分の手が届くところまでやらせるから面倒だ。
…と内心で愚痴をこぼしていると、ドアをノックする音が聞こえてきた。
「お兄ちゃ~ん!」
噂をすれば何とやら。今年も僕を頼りに来た様子。
いつもより冷たく当たってみることにした。
「お兄ちゃん…」
「どうせ自分ができるところもやらせるんだろ?」
「そ、そんなことしないもん!菜々にだってできるんだもん!」
カウンターを食らわせておけば、少しは黙るだろう。
案の定、菜々の口調が少しおかしい。
「ほんとか?」
「ほんとだもん!」
「じゃあ全部できるよな?」
「そ、それは…別の話で…」
明らかにトーンの落ちた返事。どうしてそうも滑舌が悪いんだ。
…結局僕の役目なのか。
「…しょうがないな」
「ごめんなさい…」
肩をすくめて申し訳なさそうにしている菜々を横目に、僕は大掃除の手伝いに加わることになった。


―――夕方。
冬の輝日南の空には、もう月が昇っている。
日暮れとともに大掃除は終了。
(くたくただ…)
あらかじめ沸かしておいた風呂に浸かり、一日の疲れを取る。
風呂から上がった僕は冷蔵庫を物色した。
冷蔵庫もしっかり掃除されていて、小腹に入れられるようなものはなかった。
(…しょうがないなぁ)
仕方なくテーブルにあるお茶をコップに注ぎ、一気に飲み干す。
テレビを見ると、父さんがしきりにチャンネルを替えている。
歌番組や格闘技のスペシャル番組をやっているけれど、イマイチ興味がわかないらしい。
僕もそうだ。
「今年もこの人出てるんだ」
「この人ってよく毎年こんな衣装作れるよなぁ」
「あ、この人も毎年出てる」
年越しそばを食べつつ、変わり映えのしない歌番組を惰性で見ながら、リビングで団欒を楽しんだ。


(ふぁぁぁ…)
一発大きなあくびが出る。
時計の針は11時を示していた。
もう菜々は先に寝てしまっている。
自分もそろそろ寝たほうがいいのかもしれない―――そう思った僕は、歌番組が終わるのを見計らって階段を上り、部屋に行こうとした。


トゥルルルルル…


トゥルルルルル…


階段に一歩踏み出したところで突然電話が鳴り出した。
そばにあった子機を取り、通話ボタンを押す。
「もしもし?」
「もしもし、夜分遅くに申し訳ありません。私、輝日南高校…」
この声、このフレーズ。
どこかで聞いたことがあったような。
「ひょっとして、星乃さん?」
「えっ…!?」
一瞬驚いたような声を出して、電話の向こうの相手は黙り込んだ。
「あっ…間違ってたらごめんなさい」
間ができてしまって、慌ててフォローする僕。
「もしかして…相原…君?」
「そう。僕」
「よかった…」
やっぱり星乃さんだった。
それにしても、随分遅い電話だけれど…どうしたんだろう。
「どうしたの?急に電話かけてくるなんて」
「うん…あのね、あなたと一緒に年越ししたいなって思ったから…」
「星乃さん…」
「何?」
「……嬉しいよ」
「ふふっ」
テレビから聴こえてくる除夜の鐘。
星乃さんの電話の向こうからも、同じ音が時間差で聞こえてくる。
きっと同じチャンネルになっているのだろう。
「この前は…ありがとう。楽しかったわ」
「僕も、星乃さんと一緒にいられて楽しかった」
「まさか本当に一緒のホテルに泊まれるなんて思ってなかったから、私…」
「それは僕だって一緒だよ」
恋人として初めて迎えたクリスマス。
それがあんなにドラマチックな展開になるなんて…。
二人の運命をぐっと噛み締める。
「来年も、いいクリスマスにできたらいいね」
「うん」
来年のクリスマスの話に夢を膨らませながら、二人の会話は弾んだ。
「もう、そろそろね」
「…うん」


テレビが年越しの時報を知らせる。


午前0時。
「あけまして、おめでとうございます」
「あけまして、おめでとうございます」
二人で初めて迎えた年越し。
「…改めてこんなことすると、恥ずかしい…」
「…ほんとだ」
僕も、どことなく気恥ずかしかった。
自分の頬を手で触る。じわじわと温度が上がっているのを感じる。
「ところで、初詣ってどうするの?」
「図書館の近くに神社があったでしょ?あそこに行くつもり。相原君は輝日南神社?」
「そうだね。輝日南音頭も流れてるだろうし」
「…ふふっ」
「…あはは」
輝日南音頭で思い出すのは独特の節。
お互いにそのメロディを思い出したらしく、吹き出してしまった。
「いつまで電話で話してるの?」
(しまった…)
大声で笑ってしまって、母さんに気づかれた。
「ごめん…そろそろ寝なくちゃ」
「…うん」
「今年もよろしくね」
「こちらこそ」
「それじゃ、おやすみなさい」
「おやすみなさい」
静かに受話器を置き、僕は部屋のベッドに横たわった。


星乃さんとの一年が、これから始まる。
今年は、もっと星乃さんに似合ういい男になりたい。
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テーマ:二次創作 - ジャンル:小説・文学

コメント

あけましておめでとうございます。
公開は年明けと同時にしたかったのですか・・・
管理人さんらしいですね。
直そうと思えば日付を2007年1月1日00時00分に訂正したらどうでしょうか?
内容も関係しますし、日付を年明けの時間と同時にすれば少なくとも僕は2倍くらい楽しいと思います。
【2007/01/01 00:57】 URL | ツバメエース #g54.wAi6[ 編集]
あけましておめでとうございます。
毎年1月1日0時0分は特別視してる人間なもので…まあ、逆に0時0分にしてしまうと年越してからの話は未来になってしまうのでこのままでもいいかな、と思って公開時刻での公開に踏み切りました。
0時0分に未練がないわけじゃないんですけどね(笑)
【2007/01/01 01:02】 URL | Author #-[ 編集]

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