キミキス*Kimikiss SS図書室
PS2ソフト「キミキス*Kimikiss」(©2006 ENTERBRAIN,inc.)のメインヒロイン・星乃結美をメインにした創作小説図書室です。

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2人きりの修学旅行 -1-

遅ればせながらクリスマス編アップです。
3話構成。
第1話は「キンモクセイ」からの続きです。


いつもとは書き方の趣向を変えています。
―――――――――――――――――――――


輝日南に戻った僕を待ち受けていたのは、家族からの追及だった。
一人で朝早くから出て行って終電間際まで帰って来なかった…ともなれば、親が心配するのも無理はない。
まだ高校生でしょ、と言われればもう仕方がないと思っている。
でも、我が家にはもうひとり親みたいな人間がいる。
―――菜々だ。
帰ってきた僕を玄関で睨みつけ、そそくさとリビングへと姿を消した。
ただ、「おかえり」も何もない。
いつもは文句があっても必ず口にする菜々が、今日はなぜか何もしゃべろうとしない。
パジャマ姿の菜々はただ唇を尖らせて、テレビの前で足を抱えて座っている。
(拗ねてるな、こりゃ)
完全に閉じこもった妹を横目に見ながら僕は自分の部屋に戻り、数時間前にあったことをベッドに寝そべりながら思い出していた。


++++++++++


(相原君…)
お風呂の中で、私は彼と別れたときのことを思い出していた。
余韻が強く残っている唇に指を当てて、あの感触を呼び起こす。
ほんの一瞬の出来事なのに、記憶はしっかりと残っている。
むしろ、一瞬だったから残っているのかもしれないとさえ思う。
「結美、早く上がりなさいよ」
「あっ、ごめんなさい」
お母さんの声で現実に戻され、気分もそこそこにお風呂から上がって部屋に戻る。


彼に、会いたい。
ベッドの上で、また会える日を心待ちにする私がいた。


連休が明け、火曜日のホームルーム。
修学旅行の班編成をすることになった。
あの3人以外で話せる子が現れたおかげで、その子たちと同じ班に入ることになった。
班ごとに集まるように先生に言われ、一箇所に固まって座る。
「で、今年の修学旅行だが―――」
菅原先生の一言に教室にいる全員の注目が集まる。
私もドキドキしながら次の言葉を待つ。
「北海道に決まった」
行き先が告げられると、教室は一気に沸いた。
歓喜の声を上げ、握手やハイタッチが交わされる。
(北海道…!?)
みんなが騒ぐ片隅で、私は一瞬耳を疑った。
北海道といえば、確か…。
「期間は知ってのとおり、22日から25日。3泊4日だ」
(……!!)
偶然?まさかそんなこと…。
狙いすましたようにも見える日程に私は驚いた。
―――彼に、確かめなきゃ。
急ぎ足で家に帰った私はすぐに引き出しから便箋を取り出し、筆をとった。


++++++++++


菜々の機嫌取りに終始した週末を乗り切り、また学校へ行く日々が始まった。


木曜日のホームルーム。
この日は修学旅行について話し合うことになっていた。
今年の修学旅行は北海道。スキー合宿になると前々から言われていた。
「自由行動をどうするか、だな」
班長になった柊のもと、自由行動のルートを考える。
「そうだな…ここなんかどうだ?」
宿泊先のスキー場の近くにはお土産屋だけではなく映画館や観光客向けショッピングモールの入った複合施設が立ち並んでいて、遊ぶにはもってこいの場所。
「これだけあれば、どこへ行っても自由時間はつぶせるだろ?」
「それもそうだな」
ぶらぶら歩く。
お土産を買う以外は特にこれといった目的のない僕たちには、これで十分だった。


家に帰ると、薄く青がかった封筒がポストに入っていた。
宛て先は僕。綺麗な字で宛名が書かれている。
(誰だろう…?)
封筒の裏をひっくり返してみる。
「星乃結美」
(星乃さん!?)
送り主の名前を見た僕は思わず大声を上げそうになって、寸前のところで押さえ込んだ。
星乃さんからの手紙…急いで階段を駆け上がり、机の引き出しから鋏を出し、封筒を開ける。
中には純白の便箋が数枚、きっちりと折られて入っていた。




この前は会いに来てくれてありがとう。
まだ余韻がさめなくて、あの日のことを思い出してばかりです。


唐突なんだけど、もうすぐ修学旅行よね。
輝日南高校は北海道だった気がするんだけど…うちの学校も北海道に行くことになりました。
行き先は大幌山。
来月の22日から25日の予定です。
ひょっとしたら、同じ時期かもしれない…と思って、確認したくて筆をとりました。


それじゃ、風邪に気をつけてね。


星乃結美




(まさか…!)
信じられなかった。
うちの学校も大幌山。
しかも、21日から25日の4泊5日。
(こんなことって…ありなのか?)
ドラマにしてはできすぎた話に、僕は身を委ねることができなかった。
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Author:星乃裕一
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『キミキス』『TLSS』(PS2)の二次創作をやってます。
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