キミキス*Kimikiss SS図書室
PS2ソフト「キミキス*Kimikiss」(©2006 ENTERBRAIN,inc.)のメインヒロイン・星乃結美をメインにした創作小説図書室です。

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2人の廊下 -2-

気がつくと、僕は保健室のベッドの上にいた。
どうやら気を失っていたらしいが、そうなった前後の記憶はほとんどない。
穴の開いた天井と、2本のうちの片方だけがついた蛍光灯だけが目の前にある。
「相原君、目が覚めた?」
誰かが眉をひそめながら顔を僕の方へ近づける。
「あ、星乃…さん…」
「よかった…意識が戻ったみたい」
八の字に下がっていた眉がアーチ状に形を変え、表情を丸くした。
星乃さんのホッとした顔が間近にある。ケガの功名と言うべきか、こんなに近くで星乃さんの顔を見られるとは。もう1回失神しそうな勢いだ。
でも、なんで立たされてるはずの彼女がこんなところに…?
「あれ?どうして星乃さんがここにいるの?」
「それは…先生に頼まれたから」
「そっか…」
普段は保健の先生がいるのだけど、今日はまだ来てないらしい。それで、星乃さんが川田先生から僕のそばにいるように指示されたという。
「今日って、ずっと体の調子悪かったの?」
「いや、そういうわけでもなかったんだけど…」
「相原君、いきなりドーンって音立てて倒れたのよ。目の前で人が倒れるなんて思いもしなかったら、すごくびっくりしちゃった…」
星乃さんの話によると、僕が彼女と一緒に廊下に出てからすぐに顔色がおかしくなったらしい。異変に気づいた星乃さんが声をかけてみたけど反応がなくって、それからしばらくして前のめりに倒れたとか。
「で、急いで先生を呼んで、近くにあった担架を持ってきて保健室まで運んでもらったの」
「ははは…」
あまりにカッコ悪くって、苦笑いする以外できなかった。
「でもよかった。こうやって相原君と2人で話すことができるから」
「え…?」
「こうやって話すのって、初めてよね?」
「うん、そういえば」
「1年の時から同じクラスだったのに、全然話すことなかったものね」
そういえばそうだ。僕は星乃さんが気になってはいたけれど、もともと接点がなかった。
そして僕は消極的で、彼女は人見知りする性格。かち合うことなんてふつうならあり得ない話だ。
それがこんな形で会話することになるなんて。先のことはどうなるかわからない。
「…なんだか、不思議な感じね」
「そうだね」
「……」
「……」
2人の空間に沈黙の時間が流れる。
「…でも、意外だなぁ。星乃さんが宿題を忘れるなんて」
ふと宿題のことを思い出して、彼女に訊いてみた。
「え、ええ…ちょっと…。いつも寝る前に準備してるんだけれど、それを忘れちゃって」
「寝る前に準備なんて、僕はほとんどやらないのに」
「そうなの?」
「うん。朝起きて、急いで支度するのが日課だから」
「クスッ」
星乃さんの頬が少しだけ弛んだ。
「私って電車通学だから、1本電車を逃したら遅刻するの。私の乗る駅から輝日南に止まる電車はあんまり多くないし…」
「星乃さん、電車で通ってるんだ」
「ええ。30分かかるんだけど」
「じゃあ、僕みたいに朝起きてから準備してたら間に合わないね」
「フフッ、そうね」
それからしばらく、星乃さんの電車通学の話で盛り上がった。
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テーマ:二次創作 - ジャンル:小説・文学

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Author:星乃裕一
SS書き5年目。

『キミキス』『TLSS』(PS2)の二次創作をやってます。
『アマガミ』の二次創作もぼちぼちと。


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