キミキス*Kimikiss SS図書室
PS2ソフト「キミキス*Kimikiss」(©2006 ENTERBRAIN,inc.)のメインヒロイン・星乃結美をメインにした創作小説図書室です。

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2人の廊下 -14-

(どうして星乃さん…泣いてたんだろう…)
二日続けてずぶ濡れになった制服を乾かす事も忘れ、僕はベッドの上でため息をついた。
星乃さんの行動が一つに繋がらない。
僕の失言をかばったこと。
手を握って欲しいって言ったこと。
貸してくれた本のこと。
そして、疑問をかき消すような彼女とのキス。
どこをどう繋げばいいのかさっぱりわからない。
モヤモヤした感情がなくならないまま、星乃さんと二人で会う日を迎えた。


電車を降りて改札を出ると、すでに星乃さんは待っていた。
「星乃さん」
「あ、相原君」
「ごめん、待った?」
「ううん、今来たところだから」
紺で合わせたノースリーブとプリーツのスカート。
制服姿しか見ていない僕にはとても新鮮だった。ノースリーブを着てるのは意外だったけれど。
ふと目を落とすと、右手には口を紐で結ばれた小さな手提げ袋を持っている。
「何持ってるの?」
「これはお昼のお楽しみなの」
クスッと微笑む彼女は嬉しそうだ。きっと何か秘密がある。
お昼が楽しみになってきた。


向かった先は緑が生い茂る大きな公園だった。
家族連れらしいグループがあちこちでバーベキューをしている。
僕たちは大きな芝生のある広場にシートを引いて、腰を下ろした。
星乃さんはシートに座ると持っていた手提げ袋の口を開けて、何かを取り出した。
「これ、私が作ったの」
ハンドタオルほどの大きさの弁当箱が2つ、僕の前に並べられる。
「袋の中身って、弁当箱だったんだ」
「ええ。相原君の口に合うかわからないけど、よかったら食べてみて」
お言葉に甘えて、玉子焼きを一口口に入れてみた。
そばでは星乃さんが不安そうな面持ちで僕を見ている。
「星乃さん、おいしいっ!」
「本当に?」
「本当においしい」
「よかった…」
僕の率直な意見を聞くと、彼女は安堵の表情を浮かべた。


「秋になるとここは涼しいから、休みの日はよくここに来て読書してるの」
「星乃さんらしいね」
「子どもたちが遊んでるボールが足下に転がってきて、読書どころじゃない時もあるけど」
「あはは、そうなんだ」
二人で彼女の作った弁当を食べながら、笑顔で会話を交わす。
僕は心からの笑顔ではないけれど…。
「ちょっとついてきてほしいところがあるんだけど」
食事を終えてからしばらくして、彼女は僕を公園の展望台に誘った。
行ってみるとそこのは見晴らしがよくて、輝日南の街まで見えそうなほどだ。
「ここは丘の上公園みたいで好きなの」
「丘の上公園って…輝日南の?」
「ええ。私、小2までは輝日南に住んでたから」
「じゃあ、一緒に遊んだことがあるかも知れないね」
「そうだと嬉しいな」
ということは…星乃さんはひょっとしたら僕が知っている子かも知れない。
「小学生の時の写真ってある?」
顔を見れば、わかるかも知れない。僕はそう思った。
「たぶんあると思うけど…」
「じゃあ、星乃さんの家に行ったら見てみたいな」
「え、ええ…」
少し自信なさげに答える彼女が気になったけれど、昔の星乃さんの写真が見られるのが僕は嬉しかった。
展望台からの景色を一通り味わうと、僕らは星乃さんの家へ向かった。
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Author:星乃裕一
SS書き5年目。

『キミキス』『TLSS』(PS2)の二次創作をやってます。
『アマガミ』の二次創作もぼちぼちと。


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