キミキス*Kimikiss SS図書室
PS2ソフト「キミキス*Kimikiss」(©2006 ENTERBRAIN,inc.)のメインヒロイン・星乃結美をメインにした創作小説図書室です。

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2人の廊下 -10-

9月も半ばに入り、クラスでは学園祭の準備で少しずつ慌ただしくなってきた。
部活に入っていない僕はクラスでも少数派で、暇を持て余していたせいか準備委員に声をかけられることが多くなった。
「相原君、駅前の店であれとこれ、買ってきて」
栗生恵だ。クラスの風紀委員で、今年は学園祭の準備委員もやってるらしい。
「え?これから帰るつもりなんだけど」
「つべこべ言わない!学園祭はクラスの行事なのよ?」
「でも…」
「クラスの行事に参加しないつもり?それでもクラスの一員なの?」
「う…」
「わかったら行った行った。ちゃんと買ってきなさいよ」
帰ろうとする僕の言葉を遮って、栗生さんは僕に買い出しのメモとお金の入った袋を渡し、教室にそそくさと戻っていった。
(まったくもう…)
帰る気満々だった僕は強制的に学園祭の準備を手伝わされることになり、仕方なく鞄を教室に置いてロッカーに向かった。


「あれ?相原君」
「え?」
靴を履き替えていると、後ろから僕を呼ぶ声がした。振り向くと、そこに星乃さんが立っていた。
「あ、星乃さん。どうしたの?」
「今日は図書委員の仕事がもう終わりだから、帰ろうと思って。相原君は?」
「ちょっと学園祭の買い出しを頼まれてさ。これから駅前に行くところ」
「そうなんだ」
駅前なら電車通学の彼女と同じ道を行くことになる。
僕は思いきって誘ってみることにした。
「あ、よかったら一緒に駅前まで行かない?」
「え?」
「ダメかな?」
「う、ううん。嬉しい」
「やった!じゃあ、先に外に出てるから」
「うん、すぐ行くわね」


外は空を覆う黒雲で少しずつ暗さを増していった。今にも雨が降り出しそうだ。
「雨、降りそうね」
「そうだね」
黒に程近い灰色の空を見上げながら、二人で駅前に向かう。
「買い出しって何を頼まれたの?」
「これなんだけど」
僕は渡されたメモを星乃さんに見せた。
「結構多いわね」
「頼む方はいいけど、頼まれた方はかなわないよ。まったくもう」
「クスッ、そうね」
「でも、こうやって星乃さんと一緒に駅前に行けると思ってなかったから、かえってよかったかも」
「私も相原君と駅まで行くなんて思ってなかったから、嬉しい」
歩きながら星乃さんとの至福のひとときを過ごす。


ポツッ
ポツッ


雨音が聞こえると、程なくして雨は一気に勢いを増した。秋特有のスコールだ。
「星乃さん、傘持ってる?」
「今日は持ってきてないの」
「じゃあ、あそこのシャッターの前で雨宿りしよう!」
「ええ」
まだ駅までは距離がある。僕たちは駆け足で閉まっている店のシャッターを目指した。
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テーマ:二次創作 - ジャンル:小説・文学

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Author:星乃裕一
SS書き5年目。

『キミキス』『TLSS』(PS2)の二次創作をやってます。
『アマガミ』の二次創作もぼちぼちと。


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