キミキス*Kimikiss SS図書室
PS2ソフト「キミキス*Kimikiss」(©2006 ENTERBRAIN,inc.)のメインヒロイン・星乃結美をメインにした創作小説図書室です。

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2人の廊下 -8-

「相原君の表情、面白かったわ」
「面白かった、じゃないよ。正直恥ずかしくってしょうがないのに」
「ご、ごめんなさい…。でも思い出すとつい笑いが止まらなくて…」
放課後。星乃さんは掃除のために1人教室に残った僕を待ちながらあの授業のことを振り返り、思い出し笑いをしていた。
星乃さんとの会話のタネになってくれたものの、恥をかいたことに変わりはない。思い出すだけでこっ恥ずかしい。
…それにしても星乃さん、クスクス笑うのはいいけれど笑ってる時間が長すぎるような。
「星乃さん、ちょっと笑い過ぎじゃない?」
「だ、だめ…笑いが止まらな…ひっく」
「あ、しゃっくりだ」
どうやら笑いすぎて横隔膜がトンデモないことになったみたいだ。随分と声が上ずっている。
「そ、そう…みたい…ひっく」
「あははは」
「わ、笑っちゃ…ダメ…ひっく」
「あははは」
今度は僕が大笑いした。
「あ、相原君ってば…ひっく」
「僕を笑った罰だよ」
「そ、そんなぁ…ひっく」
ちょっとイジワルなことを言うと、星乃さんは眉を下げて困ったような表情を浮かべた。
星乃さんの困ったようなこの顔がカワイイ。


しばらくすると、星乃さんのしゃっくりは自然に収まった。
「もう…相原君ったらあんなに笑って」
「だってあんまり面白いから…」
「もうっ…意地悪…」
照れ笑いをしながら頬を赤らめる星乃さんがまたカワイイ。
「意地悪」なんて言われたけれど、僕はイヤなどころかむしろ嬉しかった。
「あ、そうだ」
思い出したように星乃さんが切り出した。
「そういえば、あのとき何を考えてたの?」
(そ、それは…)
それは言えるはずがない。星乃さんとキスできたら…なんて妄想してたこと、当の本人を目の前にして言えるわけない。そんなこと言ったら星乃さんになんて言われるか…。
でも体は素直に動いていた。僕の目がしっかりと星乃さんの唇にロックオンしている。
「あ…ひょっとして…」
僕の目線でどうやら彼女は勘づいたらしく、指を唇に当てて見せた。
「もしかして、ここ…見てた?」
「う、それは…」
図星だけれど、素直に「はい、そうです」と言えない。言ったらお先真っ暗だ…。
一瞬だけ2人の間にすきま風が差し込んだような気がした。
そしてしばらくの沈黙。すきま風が2人の間に入道雲のような重たい雲を持ってきてしまっていた。


時間が経つにつれてもくもくと湧き上がる雲。それを裂くように、僕は思い切って口を開けた。
「その…星乃さんって…キス…したことあるのかなって…」
「え、ええっ!?」
「あ…いや、その…」
言葉が続かない。なんてことを口走ったんだ僕は。あの星乃さんの目の前で、お前はなんてことを…
でももはやあとの祭り。星乃さんはもう僕に愛想が尽きたに違いない。
「…ない、けど…」
「へっ…?」
「キス…したこと…ない…」
予想外の返事に、僕は呆気にとられて反応できなかった。口はあんぐり。
まさかこんなことに答えてくれるとは全く予想していなかっただけに、頭は真っ白。
「そ、そうなんだ…こんなことに答えてくれてありがとう」
「い、いいの」
遠慮がちに目を伏せている。やっぱりもうダメだ…。
「じゃ、じゃあ…私、図書委員の仕事に行ってくる」
「う、うん」
「さよなら」
「またね」
僕はやってはいけない大失態を犯してしまった…。
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Author:星乃裕一
SS書き5年目。

『キミキス』『TLSS』(PS2)の二次創作をやってます。
『アマガミ』の二次創作もぼちぼちと。


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