キミキス*Kimikiss SS図書室
PS2ソフト「キミキス*Kimikiss」(©2006 ENTERBRAIN,inc.)のメインヒロイン・星乃結美をメインにした創作小説図書室です。

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2人の廊下 -7-

星乃さんと隣の席になり、彼女と接する機会が以前より格段に増えた。
席替え前がぎこちない会話ばかりだったこともあって、嫌われたかも知れない…という一抹の不安はあった。
でもその不安は、何日も星乃さんと話していくことで消えて無くなっていた。
星乃さんと会話をするときは柊のアドバイスを最大限に活用して、彼女の好きなジャンル…本やテレビの話題を中心に会話を繋げていった。
すると、これまでの失敗が嘘のようにスムーズな会話ができるようになった。
休み時間に隣の席という「特権」を使って声をかけて世間話をしたり、教室移動の時に僕から誘って2人で一緒に教室を出て目的地まで話したり。
理科室に早く着いたときは、実験用の器具を一緒に準備したり。
宿題を忘れてあたふたしている僕に、「よかったら、これ…使って」とノートを見せてくれたり。
気分転換に教室の外に出ると、星乃さんが花壇の花の世話をしてたり、教室の雑巾を洗濯してたり…という発見もあった。
席替え前とは比べられないほど彼女のいろんな面を見ることができて、知ることができて、僕は嬉しかった。


「順調そうだな、相原」
「そうか?」
「君のその表情からはそれ以外感じられないからな」
「それは柊のおかげだよ」
「ははは、それは言い過ぎだと思うが」
僕自身もこんなにうまくいくとは思っていなかった。だから自然と頬が緩み、にやけたような表情になってしまう。
事情を知らない人間が僕の顔を見たらただの気色悪い奴にしか見えないだろうけど、そんなことはどうでもいい。
このまま星乃さんとの「いい関係」を続けていきたい。…いや、もっと踏み込んだ関係になりたい。
それに1年の時から気になっていた相手。だから、もし叶うのなら友達以上の関係になりたい。
(星乃さんって…)
柊との会話の切れ目で、僕はふと星乃さんの唇を見つめた。
(キス…したことあるのかな…?)
(男友達はいないって言ってたよな…じゃあひょっとしたら…)
(でも、男はこの学校の人間だけじゃないし…他の学校の男がいたりして…)
(いやっ!それはありえない!星乃さんがそんな子だなんて思えないっ!)
「どうした相原?思い詰めたような顔して」
「あ、いや…なんでもない」
柊の存在を忘れて、僕は一人考え込んでしまっていた。
「随分考え込んでたようだが」
「なんでもないよ」
「それにしては眉間の皺が寄りっぱなしだったじゃないか」
「だからなんでもないって」
柊の追及をかわし、僕は自分の座席に戻った。


(星乃さんとキス…か)
隣の席に星乃さん本人がいることも忘れ、僕は一人で授業中ずっと別の世界にいた。
星乃さんとキス…どんな感じなんだろう。
恥ずかしがり屋の性格だから、なかなか難しいだろうなぁ。
でも星乃さんとキスできたら、どんなに幸せだろうか…一人で勝手に妄想に突っ走っていた。
「はい。ここを相原、解いてみろ」
(星乃さんと…)
「相原。聞いてるか?」
(キスできたらなぁ…)
「相原!相原光一!」
妄想の世界に浸りきっていた僕は、先生の呼ぶ声も聞こえていなかった。
「あ、相原君…!」
聞き覚えのある声が僕を呼ぶ。
「相原君、先生が呼んでるわよ」
その声でフッ、と現実に引き戻される。
「え、えっ!?」
「相原、何ボーッとしてるんだ」
「す、すみません…」
一人ポカーンとしている僕に向けられた失笑に教室じゅうが包まれる。
星乃さんもクスクスと笑っていた。
(恥ずかしいったらありゃしない…)
考えていた内容もさることながら、こんな変な形で笑われるのは恥ずかしかった。
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Author:星乃裕一
SS書き5年目。

『キミキス』『TLSS』(PS2)の二次創作をやってます。
『アマガミ』の二次創作もぼちぼちと。


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