キミキス*Kimikiss SS図書室
PS2ソフト「キミキス*Kimikiss」(©2006 ENTERBRAIN,inc.)のメインヒロイン・星乃結美をメインにした創作小説図書室です。

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web拍手お返事&ひとこと

2人の出会いまで書いたところでシーンが変わるのでちょっと休憩を。
やっぱり女の子の心理を描くのは難しい…。

ずっと文章とにらめっこしてて拍手のお返事できてませんでしたので、ここでお返事させていただきます。一週間開けてしまって申し訳ないです…。
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テーマ:二次創作 - ジャンル:小説・文学

伝わらない想い~Time Limit~ -3-

「や、やあ…」
相原君は落ち着かない様子で私に声をかけてきた。
「こ、こんにちは…」
(彼が、こんなに近くに…)
落ち着かないのは私も同じだった。挨拶することひとつに不自由してしまう。全然話をしたことがない男の人…しかも彼と会話をする、という行為が内気な私の壁となって立ちはだかった。
「あ、相原君…」
「僕の名前、知ってたんだ」
「え、ええ…。だって、1年の時から同じクラスだったから…」
「そうだったね」
「う、うん…」
…緊張して次の言葉が出てこない。胸のドキドキが、彼に伝わりそうなほど激しく私の体に響く。
(あ…私、どうしよう…)
冷静になろうとすればするほど頭の中を駆け巡る彼への想いが、思考回路を遮断してしまう。思うように話せないもどかしさだけが口の中に残ってしまっていた。
「そういえば、星乃さんがどうして図書室に?」
止まってしまった回路を刺激するように、彼は私に話しかける。
「え…?」
彼の質問でフッと我に返った。
(私、図書室に何しに来てたんだろう…)
自分の立場を忘れて、彼のことばかりに意識を向けてしまっていた。
「あ…私、図書委員だから…」
「そうだったんだ…ごめん、気づかなかった」
「う、ううん…いいの。気にしないで」
彼は私が図書委員だということを知らなかった。
それは私にしてみれば、ある意味当然のこと。目立たないし、地味だし、内気で引っ込み思案で…。それに、彼とも同じクラスだったというだけで話をしたことがないのだから、お互いの情報なんて持ち合わせていない。
…でもやっぱり、彼に知っていて欲しかったという欲張りな気持ちが心のどこかに居座っていた。


「相原君は、図書室に何か用事があるの?」
私は落ち着かないなりに自分の仕事を思い出して、カウンターの椅子に座りながら彼に訊いてみた。
「え、いや…特に用事があるわけじゃなくて…」
「そうなんだ…」
やっぱり図書室には縁のない人なんだ…と思いながらふと視線を落としてみると、右手にハードカバーの本を持っている。
「相原…君」
「な、何?」
「その本、どうしたの?」
「えっ?」
慌てたように彼は手元に視線を向け、何かを思い出したような顔をした。
「この本、返しに来たんだった…」
ポリポリと頭を掻いて苦笑いを浮かべる彼を見て、心が和んだ。
一方で、彼は図書室とは無縁じゃなかった、ということがわかってホッとした私がいた。
「じゃあ、星乃さん、これ…」
彼は持っていた本をカウンターに差し出し、私はその本を受け取ろうと手を伸ばした。本に手を取った瞬間、彼の指が私の指に少し触れる。私の体温より、ちょっぴり、温かい。
(あ、私…何考えてるんだろう…)
ほんの一瞬指が触れただけなのに、胸のドキドキは加速するばかり。飛び出そうな胸の真ん中をずっと手で押さえながら、いつものように返却手続きを済ませた。
「え、えっと…手続き、終わったから」
「うん、ありがとう」
「…」
「…」
カウンターを挟んでお互いの顔を見合う。そこに言葉はなくて、ただ向かい合っているだけ。
無言の空間が生まれて、さっき口の中で感じたもどかしさがじわじわと蘇ってくる。
このまま何も話さなかったら、彼は私の前から立ち去ってしまう。彼とお別れしたら、次はいつお話できるかわからない。でも、気持ちだけがはやって何を話せばいいのかわからない…。
「あ、あのさ」
「何?」
突然、相原君は話を切り出してきた。
「これから、星乃さんに話しかけてもいいかな?」
「えっ…それって、お友達ってこと…?」
驚いた。彼からこんなことを言われるなんて、想像していなかった。
「い、嫌かな?」
「ううん、そんなことない。私、男の人のお友達っていないから…」
「そうなんだ…」
「それに私、目立たないし、地味だし…」
巡ってきたチャンス。でも、私で本当にいいのかわからず気後れがする。
「それでもいいんだ。星乃さんと話したいって思ってたから」
「本当に?」
うん、と大きく頷いた彼を見て、私の迷いはなくなった。
「じゃあ、これからよろしくね」
「ええ、こちらこそ」
よかった…と胸をなでおろす彼を見て、私も何故か安心した。
彼とお友達になれたことが、嬉しかった。

テーマ:二次創作 - ジャンル:小説・文学

伝わらない想い~Time Limit~ -2-

夏休みが明けて、2学期の最初の日。
一人で電車に乗り、文庫本を開く。通勤ラッシュに巻き込まれながら、輝日南まで本とにらめっこ。輝日南駅に着くと、そこからまた一人で学校へ向かう。
何もかもがいつもと同じ…のはずだった。
それが転校が決まった途端、不思議と学校までの道のりが長く感じた。いつも見ている風景も、今日に限って今までとは違ったように見える。
…「転校」という事実は、私のあらゆる感覚をセピア色に染めてしまっていた。
染まってしまった自分を実感して、何とも言えない寂しさを覚える。
この街にいられるのも、あの学校にいられるのも、あと少しなんだ。あの人に会えるのも…そう思うと、胸が苦しくて押し潰されそうになる。
ほんの数日前にいきなり突きつけられた現実を簡単に受け止められるほど、私は強くない。
読みかけの本と今にも泣いてしまいそうな感情を胸に抱え、私は輝日南高校の門をくぐった。
「おはよう!」
「おはよー!」
クラスの人たちがお互い久しぶりに顔を合わせるから、教室は明るい空気。
それを避けるように私は視線を窓の外に向け、見える景色をぼんやりと眺めていた。
(私、どうすれば…)
目の前の世界が色褪せていくのは止められない。でも、何とか食い止めないと、私は何もできないまま転校してしまう…。
あと1ヶ月…男の人のことをよく知らず、打つ手の分からない私にとっては短すぎるタイムリミットに、不安ばかりが心の中で蠢いていた。


(バタバタバタ…)
チャイムが鳴ると同時に、その音を掻き消すようなもの凄い足音が私の耳に届く。
「おはよう、柊」
「お、相原。間に合ったか」
「ふう、ぎりぎりセーフってとこだな」
「新学期早々から遅刻とあれば、担任が容赦しないからな」
「ははは…」
汗だくになって教室に駆け込んできた一人の男の子。
私が1年生のときから気になっていた、あの人。彼とは1年の時から同じクラスなんだけど、全然話をしたことがない。
いつもチャイムが鳴る頃に教室に駆け込んできたり、宿題を忘れて先生に立たされたり。私とは何かにつけて正反対だし、しぐさや行動が決してカッコいいというわけじゃない。
けれど、私の目には彼の醸し出す優しそうな雰囲気が焼き付いている。
彼のことが気になりだしたのはいつからかわからない。ただいつの間にか、無意識に彼に視線を向けていることが増えていた。
今日も、足音が聞こえると不意に視線が廊下を向いていた…でも話しかけたりはできなくて、彼をただ見ているだけ。
内気な私ができるのは、そこまでだった。


体育館での始業式が終わると、私は足早に図書委員の仕事に向かった。
職員室へ行って司書の先生に鍵を借り、図書室の鍵を開ける。
…これで一日の仕事の半分は終わり。
借りられる本も返される本も一日に両手で数えられる程度だから、私がカウンター担当の日はほとんど座りっぱなし。
借りる人も限られてて、いつの間にか顔を覚えていたりもする。そこに彼は入っていなくて…。彼を図書室で見かけたこともないし、図書室には縁がない人なのかもしれない…。鍵を開け、開室を待っていた人たちを中に入れる最中、私はずっと彼のことを考えていた。
誘導が終わって中に入り、今日も彼がいないことを確認する。いつものことだから…と言い聞かせてみるけれど、今日は胸にすきま風が吹き込んだような感覚。彼がいないことが、淋しい。
「あれ、星乃さんじゃないか?」
「えっ?」
「ほら、あそこ」
「え、ああ…」
カウンターに入って椅子に腰掛けようとすると、男の子2人の話し声が耳に入ってきた。私の名前を知ってるということは、クラスの男の子…。
振り返って声のした方に目を向ける。見覚えのあるシルエットが2つ、私の目に飛び込んできた。
(相原…君…)
振り向いた拍子に彼と目が合う。
「あ…」
気づいた彼が咄嗟に視線をそらし、私を視界から外そうとする。隣にいた彼のお友達の柊君が、そんな彼に耳打ちする。すると、彼は戸惑う素振りを見せながら一歩ずつカウンターにいる私に歩み寄ってきた。
2人の会話を耳にしてから完全に固まってしまって中腰のままの私に、一歩、また一歩と彼が近づいてくる。
そして、私の目の前で彼は立ち止まった。

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伝わらない想い~Time Limit~ -1-

夏休みも終盤の8月下旬。
残っていた宿題を図書館で片付け、日の沈む頃に家に帰った私。
「ただいま」
「結美、おかえり。お父さんがちょっと話があるみたいだから、先にご飯食べて」
お父さんが私に話がある?一体なんだろう…。
親戚に何かあったのか、それともお父さんのことで何かあったのか…?何か大事なことだというのはわかったけれど、私には何も思いつかなかった。
お母さんに促されるままリビングに行くと、お父さんが険しい顔をして俯いていた。
おかえり、と振り向く表情がどこか暗い。
…悪い予感がした。


食事を終えた私は、片付けもそこそこに両親のいるリビングに行った。
ソファに腰掛けると、お父さんは俯かせていた顔を私のほうに向けて、私と視線を合わせると同時に話を始めた。
「実はな…」
「えっ…?」
私はそこで、思いもよらなかった現実を告げられる。
その現実―――お父さんの突然の転勤。
「今度は輝日南からもずいぶん離れるから、もう輝日南高校へは行けなくなる」
「それって…転校、ってこと?」
そして、もう一つ…突然の転校。
悪い予感は見事に的中した。
(そんな…急に言われても…)
「輝日南が好きなお前のために、上司を説得してみた…でも、通らなかった」
「そ、そう…」
弱気な返事をするのが精一杯。けれど、本心はイヤだった。
思い出がたくさんある輝日南を離れたくない。小さいときからずっと、ずっと慣れ親しんだあの街を離れたくない。それに、私にはまだあの街でやり残したことがある…。だから、まだ転校したくない。転校できない。
どうすれば、1日でも長く輝日南高校に通い続けられるのか…頭を無理やりシフトさせて、考え込んだ。
無言の空間に、親子3人。重苦しい空気が、私の心を締め付ける。
「せめて学園祭まで…ここにいちゃだめ?」
藁にもすがる思いだった。私の我儘なのはわかってる。でも、ここで我儘を言わなかったら私は絶対後悔する。お父さんにもお母さんにも、この気持ちをわかってもらいたかった。
「うーん…」
両親が目を合わせて思案顔をする。私がこんな我儘を言うなんて思ってなかったんだと思う。
私と両親の間に、部屋の重苦しさを倍増させるような空気が流れていく。
しばらく二人で目を合わせていた両親は、私に部屋に戻るように言って相談を始めた。言われた通りに部屋へ戻り、私は机に向かって一人悶々としていた。
転校…量ることのできない重たすぎる2文字。それが頭を占領して、まるで金縛りに遭ったように身動きが取れない。
転校するのは初めてじゃないのに、こんなに辛いものだったなんて…。目の下に溜まって溢れそうなものを必死でこらえながら、返事を待った。


話し合いを終えたお母さんが私の部屋を訪れ、口を開けた次の瞬間に出された答え―――
「結美の気持ち、よくわかったわ。それじゃ、学園祭が終わったら引っ越しだから」
…ホッとした。我儘を通してくれた両親に感謝した。
「うん」
まだしばらく輝日南に行ける。時間は足りないかも知れないけど、やり残したことができる。素直に嬉しい、とは言えなかった。でも、希望が残されているということで十分だった。
嬉し涙とも悲しみの涙とも知れない雫が頬を伝う。それを指で拭いながら、日記を書いた。


「学園祭までに、あの人に想いを伝えよう…ううん、伝えなくちゃ」

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新作SS予告

残された時間は1ヶ月。
したためてきたこの想いを、伝えなくちゃ。
そして、私がこの街を去る前に、あの人と…。



新作SS「伝わらない想い~Time Limit~」(Yuumi's Side)ただいま鋭意製作中



長らくお待たせいたしました。
先日のリクエストにお応えして、結美サイドの「キミキス」を書いていこうと思います。本編で描かれている、伝えたくても伝えられない切ない想いをメインに書けたらな…と。


そういえば、キミキス@Wikiにリンクが…こんな素人サイトを貼っていただいてありがとうございます(汗
更新頻度がゆっくりですが、焦らず書きますのでもうしばらくお待ちくださいませ。
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テーマ:二次創作 - ジャンル:小説・文学

web拍手お返事&ひとこと

結美分不足中につき補給まっただ中の筆者です。
コツコツやるタイプの結美たんが羨ましい。


では早速お返事を。
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浴衣と恋と友情と -執筆後記-

拙作第2弾を読んでいただきありがとうございます。
今回は結美が転校してから初めて輝日南に行く、という設定で書いていきました。よく3回でまとまった(汗
Web拍手とメールにて皆様からのご意見をお待ちしております。
「これはこうしたほうが~」というご指摘もお待ちしております。


結美分がまた不足してきたので、ちょっと休憩を。


…以下独り言…
公式サイトの高山氏からの暑中見舞いを拝見して一言。
SS内の結美と浴衣のイメージがかぶった…菜々…。

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人物紹介~その8・咲野明日夏~

咲野明日夏(さきの あすか)
私立輝日南高校2-C。
男子サッカー部に所属し、男子に「 も み く ち ゃ 」にされながら練習をしているサッカー少女。
運動能力は学内の女子では他の追随を許さないずば抜けたものを持ち、どのスポーツにも適応できる。並みの男子でもかなわない本人の運動能力はサッカー部顧問のお墨付きで、顧問の一声で本来は入部できない男子サッカー部に入ることができた。女性という理由で公式戦には出られないが、サポート役としてサッカー部を支えている。
サッカー部と兼部で川田先生が顧問を務める水泳部にもちょくちょく顔を出し、水中トレーニングもやってのける体力の持ち主。
一方で勉強は大の苦手とする。女子高生が好むおしゃれの話題に関しても関心度は非常に低く、兎にも角にもサッカーに夢中であることが窺える。
しかし、なぜか浴衣の着付けを知っていたりする一面を持つ。
夢はイタリアの女子リーグでサッカーをすること。
ポニーテールと純粋で屈託のない笑顔がチャームポイント。
身長164cm。8月9日生まれの獅子座。血液型B型。




いよいよアスカターンの紹介です。
今回の短編の設定が「1年後の結美と光一」だったので、「3年になったらクラス替えしてるだろ」という筆者の勝手な憶測のもと柊のクラスメートという設定で登場させました。いきなり明日夏と結美を繋ぐには無理があったので柊を投入(汗)
果たして結美と明日夏の間に友情は芽生えてくれたんだろうか…

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浴衣と恋と友情と -3-

(このまま戻ったら、また誰かと一緒に過ごすことになるかもしれない…)
みんなと過ごすのは嫌いじゃない。けれど、なかなか2人きりになれないことが、もどかしくてたまらない。
校庭に向かう途中、私は相原君をある場所に誘うため、もう一度校舎裏に戻る。栗生さんと出くわしたときに、校舎裏の出入口の鍵が開いていることを確認していた。だから、校舎に入るのは難しくないはず。
…運よく私たちは誰かに見つかることなく、校舎に入り込むことができた。
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テーマ:二次創作 - ジャンル:小説・文学

浴衣と恋と友情と -2-

男女4人で女の子の家に行く。祭までずっと相原君と二人っきりだと思っていた私には、予想外のハプニングだった。しかも女の子とは初対面で、私とは正反対の性格…。私の内気な性格は、女の子に対してはまだ治っていないみたい。
待ち合わせ場所から数分で咲野さんの家に到着。相原君は浴衣の入った袋を私に渡す。
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浴衣と恋と友情と -1-

「そうだ、夏休みになったら輝日南に来たらいいよ」
高校の期末試験が終わって、私たちは電話で夏休みの話題に花を咲かせていた。
今年も輝日南でお祭りがあるんだ。だから、一緒に回りたい。交通費は僕が出すし、2・3日なら僕の家に泊まればいいし…
相原君の提案に、私は飛び上がって喜んだ。
さすがに家に泊まるというのは気が引けたけれど、彼が家族を説得してくれたみたい。
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星乃裕一

Author:星乃裕一
SS書き5年目。

『キミキス』『TLSS』(PS2)の二次創作をやってます。
『アマガミ』の二次創作もぼちぼちと。


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